グンゼ博物苑  蚕都・綾部   青野町グンゼ前   綾部の文化財    グンゼ博物苑のHPへ

蚕都・綾部さんと・あやべ)   養蚕農家と桑畑の模型(下)
 グンゼ創立までの綾部の歴史
 「蚕都を築いた人々」より引用。
綾部漢部アヤヒト)の綾織りに始まり、奈良朝から平安朝初期にかけては、蚕糸絹業の先進地として隆盛を極め朝廷へ数多く貢納していた
 しかし、延喜、天歴の頃朝威の衰退とともに、漸次衰えはじめた。時代は保元、平治、承久の乱と続き戦国の世となり、絹の産地は全国僅か二、三ケ国となったが、伝統ある綾部地方の蚕糸業は陣羽織、直衣袈裟などに需要を見い出し命脈を保ち続けた。
 更にこの蚕糸業の衰退に拍車をかけたのが江戸幕府の質素倹約の政策による禁絹令の公布であった。
 これらの厳しい環境にも拘わらず、綾部における蚕糸の強い生命力山畑地帯、あるいは由艮川筋にわずかであるが、伝統の灯をともし続けたのである。
 ようやく、天下泰平の時代となり、庶民の間に華美の風が生まれはじめ、天和十二年遂に江戸幕府は禁絹令を解除し、蚕業奨励策へと大きく転換し、ここに綾部における養蚕業は、永年の苦難が漸く実を結び本格的発展の基盤の確立期を迎えようとした。
 然るに、この時期において封建制崩壊という大勢と、これを維持せんとする矛盾対立が複雑な様相を呈して農民は疲幣し、ひいては藩の財政をも枯らしてしまう結果となり、それに加えて飢饉、火災の頻発綾部藩は疲幣を極めていた
 このような藩経済の打開と窮民救済のため、藩主九鬼隆都従来の米作を第一とする農業振興策から脱却するために、佐藤信渕を招聘し改善を要請した。それに応え信潮は領内を具さに巡察し、農村の立直しのため進歩的な改善策等を藩主に進言するとともに農村をも指導した。ところが保守的な藩役人の強硬な反対のため、思うに任せず特に蚕糸業は他の大藩に比し、積極的な奨励策をとらなかった。これが伝統ある綾部の蚕糸業の地位を大きく後退させたのである。
 安政の開国の時点において東北、関東地方の蚕糸業は機械化、工場化、そして品質向上の研究が着実に実行され、輸出体制が既に整っていた結果、明治初期には蚕糸業は主要輸出産業としての地位を確立したのに反し、千数百年の歴史を誇る綾部地方であるに拘らず旧態依然たる製法且つ輸出には関心を示さず内地向生糸の生産だけに甘んじ、従らに長夜の眠りを貧っていた。
 このため明治十八年、東京で開かれた全国五品共進会において、京都府出品の繭について「本会出品中、恐らくは粗の魁たらん」といわれ、生糸については「該地方は人皆旧慣を墨守し、単に内地の需要にのみ充つるをもって、繰糸の方法は極めて拙く束装も区々なり」と、共に酷評をうけた。これによって長夜の夢は一時に覚めて、蚕糸業の発展向上のために奮起せぎるを得ない情勢となったのである。
 ここに救世主的存在として蚕業界に登場するのが、郷土の生んだ偉大な先覚者波多野鶴吉氏である。
なお、波多野鶴吉氏は、九鬼藩の設けた郷学校:広畔堂で少年期に学業を修められたと云う。

グンゼ博物苑見学風景:参観者の多いときに写真を撮らせていただく予定で、グンゼ(株)博物苑担当チーフ廉屋 巧氏に参観を申し込む、京都保険会の健康ウォークがあり、久田山天文館まで百名ほどが歩かれた帰着後の見学であった。一度に見えず数人づつのさみだれ見学となった。
『ようこそ、グンゼ博物苑へ。
 1本の糸から多彩な生活文化がひろがります。繊維と人とのかかわりや、技術の歩みをこの博物苑でごゆっくりご覧ください。
1.蔵のある広場
 @絹蔵(きぬぐら)・・・・・・養蚕の話や、生糸が絹織物になるまでを紹介しています。
 A靴下蔵(くつしたぐら)・・・ストッキングと暮らしとのかかわりや、ソックス物語などを紹介しています。
 B莫大小蔵(めりやすぐら)・・メリヤス生地ができるまでや、肌着の歴史などを紹介しています。
 C集蔵(つどいぐら)・・・・・イベントなど、多目的利用スペースです。
 D商蔵(あきないぐら)・・・・博物苑のインフォメーションセンターです。
2.グンゼ記念館・・・・・・・・人づくり、地域づくりにかけたグンゼ創業の精神をはじめ、グンゼの歴史を紹介しています。
3.桑の苑(くわのその)・・・・世界各地の桑、約500品種・2,000本を育成しています。』
波多野先生遺徳碑 グンゼ記念館 グンゼ博物苑の蔵
蔵のある広場 案内 グンゼ100周年
絹蔵(きぬぐら):絹のルーツ 繭のいろいろ 蚕のいろいろ
絹蔵展示の項目(抜粋順不同):絹のルーツ、絹と暮らし、養蚕と絹、桑のいろいろ、桑づくり、蚕の一生、稚蚕共同飼育、回転蔟、飼育工程図、繭袋、生産技術の進歩と生産性、乾燥機、煮繭機、グンゼ式自動繰糸機、グンゼ式自動繰糸機の索緒部、揚返機、括造機、繰り糸工程図、織るとは、八丁撚糸機、撚糸機イラスト、タイコ八丁撚糸機、糸繰機、手織機イラスト、手織機、木製手織機、精錬、染め、手描き友禅工程図、力織機、織機、繭蔟、養蚕農家・桑畑模型、蚕のいろいろ、(世界一、正白、瘤蚕、棲めい、紹興、諸夏、マイエラゼブラ)、繭のいろいろ、蚕種をつくるための雌雄鑑別、強い蚕種をつくる雑種強勢、採卵と製品化、蚕種の保存と孵化、多数の錦絵、体重一万倍、生育飼料の桑、大量一括飼育、絹の断面、蚕が桑を食べる要因、グンゼ式人口飼料飼育法、桑以外に食べる植物、蚕糸の新分野への期待、版画に見る江戸期の養蚕風景・・・・
靴下蔵(くつしたぐら)展示
莫大小蔵(めりやすぐら)展示
イラスト画、錦絵、版画が展示されていたので紹介します(ごく一部です) (マウスを当てると、手の形になる画像は、クリックで拡大します
八丁撚糸機 手織り機 錦   絵
錦   絵 蚕やしない草 寿斎芳員
版画に見る江戸期の養蚕風景