私の醍醐寺 二号車 神宮寺町 鍋師悦子 様     HP:綾部の文化財

醍醐三宝院・国宝唐門2号車

 春、大勢の人込みの中で咲き誇っていた枝垂桜は今、葉を落とし身軽そうに、少し残った黄色く色ずいた葉が、小春日和の柔らかい風にゆらいでいた。
 春と打って変わった静かな落ち着きも風情があった。
 もみじは日当たりの良いところは赤く染まっていたが、日陰はまだ青々としていた。みたび醍醐寺を訪れる。
 今回は「文化財を守る会」の秋の研修旅行でバス2台でやってきた。 専門のガイドの説明で、今まで見のがしていたところがよくわかる。
 三宝院の庭は秀吉が病に臥したなかで設計して、亡くなって数ヶ月後に完成した。秀吉の思いがこもっているということや、平成に描かれた、浜田泰介画伯の襖絵、春の桜、秋の紅葉、冬の雪、見覚えがあるが夏がない。うらにまわってガイドが、障子戸をあけて見せてくれた。
 そこには瀬戸内の海と多くの島々が、涼しげに描かれていた。
 一般の人には少々わかりにくいだろう、高い欄間の彫刻に亀がいた。その亀に可愛い耳がついている。(かべに耳あり、かめに耳あり)と昔の人のユーモアを感じる。
 勉強不足な私には、醍醐寺というと秀吉の花見の寺としか、イメージになかった。874年弘法大師の孫弟子、理源大師・聖宝が創建された。 醍醐・朱雀・村上天皇の三帝の帰依により次第に大きくなっていったものだということも、今回認識した。
 

木造十一面観音立像

 国宝や重文など沢山の宝物があり、1994年に世界文化遺産になった。
 霊宝館では沢山の仏像を見せてもらえるが、毎回私の一番好きな仏像に対面する。
 十一面観音立像、高さ76センチ。なんと美しいのだろうか、美女をおもわせるお顔だち。今回一本の木から彫りだされたものと知った。
 隣にある如意輪観音坐像も好きだ。光背がレース模様の精密さで作られて手を頬にあて、ちょっと首をかしげたお顔の愛らしい事。
古きいにしえの人は、深い信仰心と無垢の心をもって、これらの仏像を彫り上げていったのだろう。
そうでなかったら、こんなに美しいもの清らかなものが出来るはずは無い。
 いつも下醍醐で帰ってしまうが、今度は是非上醍醐にも行ってみたい。

 事務局追記:この文章は鍋師さんのホームページの随想です。叉、この十一面観音立像は国や府の指定文化財でもありませんが、小生も家内も好きな像で広隆寺にある国宝第一号の木造弥勒菩薩半跏像を小さく、より可愛くした感じですね